薬疹とは?
薬疹の概要
薬疹(やくしん)は、薬を服用したことにより皮膚に発生する発疹や炎症のことを指します。服用してから数時間から数日後に発症することが多く、軽度のものから重篤なアレルギー反応を伴うものまでさまざまです。
薬疹の主な症状
- 皮膚の発赤(赤み)や腫れ
- かゆみやじんましん
- 水ぶくれやただれ
- 発熱を伴うことがある
- 重症の場合、呼吸困難やショック症状を引き起こすこともある(アナフィラキシーショック)
薬疹の種類と特徴
1. 紅斑型薬疹(最も一般的)
- 皮膚が赤くなり、かゆみを伴う
- 体幹を中心に広がることが多い
2. じんましん型薬疹
- 服用後数時間以内に発症し、かゆみを伴う膨疹が現れる
3. 水疱型薬疹
- 水ぶくれができ、痛みを伴うことがある
- 重症の場合は皮膚が剥がれることも
4. アナフィラキシー型薬疹
- 呼吸困難や血圧低下を引き起こす重篤なアレルギー反応
- 速やかに医療機関を受診する必要がある
薬疹の原因とリスク要因
原因
- 抗生物質(ペニシリン系、セファロスポリン系)
- 解熱鎮痛剤(アスピリン、NSAIDs)
- 抗てんかん薬
- 降圧剤
- サプリメントや漢方薬も原因となることがある
リスク要因
- 過去に薬疹を起こしたことがある
- アレルギー体質(花粉症や食物アレルギーの既往)
- 複数の薬を服用している
- 免疫力が低下している(高齢者や基礎疾患がある人)
薬疹の治療方法
1. 原因薬剤の中止
- 服用中の薬が原因と考えられる場合は、すぐに服用を中止し、医師に相談する
- 自己判断で薬を止めず、必ず専門医の指示を仰ぐ
2. 薬物療法
- 抗ヒスタミン薬(かゆみやじんましんの抑制)
- ステロイド外用薬(炎症を抑える)
- 重症の場合はステロイドの内服や点滴
- アナフィラキシーの場合はアドレナリン自己注射(エピペン)を使用
3. スキンケアと生活習慣の見直し
- 刺激の少ないスキンケア用品を使用する
- 肌を清潔に保ち、乾燥を防ぐ
- 体調管理を行い、免疫力を高める
薬疹の予防策
1. 薬の服用履歴を把握する
- 過去に薬疹を起こした薬を医師や薬剤師に伝える
- アレルギー歴を記録し、必要に応じて医療機関で共有
2. 不要な薬の乱用を避ける
- 症状が軽い場合は、安易に市販薬を使用せず、医師に相談
3. 自己判断で薬を併用しない
- 他の医師が処方した薬やサプリメントを自己判断で追加しない
まとめ
- 薬疹は、特定の薬を服用した後に発症する皮膚の発疹や炎症
- 軽度から重篤な症状まであり、最悪の場合アナフィラキシーショックを引き起こすこともある
- 治療には原因薬剤の中止、抗ヒスタミン薬やステロイドの使用が有効
- 予防には、薬の服用履歴を把握し、不要な薬の乱用を避けることが重要
薬疹の症状が出た場合は、速やかに医療機関を受診し、適切な治療を受けることをおすすめします。
FAQ
よくあるご質問
- Q
- どのような検査や診断を行っていますか?
- A
- 当院では、耳鼻咽喉科・内科・皮膚科領域の検査や診断方法を提供しています。
- Q
- 花粉症で毎年悩まされています。どうしたら症状が軽減されますか?
- A
- 症状が出てから治療を開始するよりも、花粉が飛ぶ前から薬を予防的に内服すると効果がいいとされ奨励されています。また、通年での治療になりますが、「舌下免疫療法」で症状の改善が期待できます。
- Q
- 自分(親)が受診したいのですが、その間子供の面倒を見てもらえますか?
- A
- 短時間であればスタッフが見ますので遠慮せずご相談ください。ただし処置や検査などで時間がかかると予想される場合や、お子さんが騒いだりしてスタッフが面倒をみれない場合は事故防止のため、他の病院で診察をお願いしたり、もしくはお子さんを他の方に預かっていただき、再度改めてご本人だけで来院をお願いすることもありますのでご了承ください。
- Q
- 予約は必要ですか?
- A
- お電話または予約システムよりご予約下さい。