内耳炎とは
内耳炎(Otitis Interna)は、内耳に炎症が生じる疾患 で、主に めまい・難聴・耳鳴り・平衡感覚の異常 などの症状が現れます。内耳は 聴覚や平衡感覚を司る重要な器官 であり、炎症が進行すると 日常生活に大きな支障 をきたすことがあります。
一般的な 中耳炎とは異なり、内耳炎は ウイルスや細菌感染が原因 となることが多く、特に 風邪や中耳炎の合併症 として発症するケースが見られます。
内耳炎の原因
内耳炎の主な原因として、以下のようなものが挙げられます。
1. ウイルス感染
- インフルエンザウイルスや単純ヘルペスウイルス、ムンプスウイルス(おたふく風邪) が内耳に感染し、炎症を引き起こす
- 風邪をひいた後に 症状が現れることが多い
2. 細菌感染(中耳炎からの波及)
- 急性中耳炎や慢性中耳炎が悪化 し、内耳に炎症が広がることで発症
- 肺炎球菌やインフルエンザ菌 が関与することが多い
3. 自己免疫疾患
- メニエール病や自己免疫性内耳炎など、自己免疫の異常 が関与する場合もある
4. 薬剤や外傷の影響
- 一部の抗生物質(アミノグリコシド系) や 強い外傷 が原因となることもある
内耳炎の症状
内耳炎の症状は、内耳が担う聴覚と平衡感覚に関連するものが多く、急に発症するケースが一般的 です。
1. めまい(回転性)
- 突然の激しいめまい が起こり、立っていられなくなることもある
- 吐き気や嘔吐 を伴うことがある
2. 難聴
- 片耳または両耳の聴力が低下 する
- 感染が進行すると 感音性難聴が残ることもある
3. 耳鳴り
- 「キーン」「ジー」 という高音の耳鳴りが発生
- 耳の閉塞感や圧迫感 を伴うことがある
4. 平衡感覚の異常
- ふらつきや歩行困難
- 目の前が揺れるような 眼振(がんしん) が現れることもある
内耳炎の治療方法
1. 薬物療法
抗ウイルス薬・抗菌薬の投与
- ウイルス性内耳炎 → 抗ウイルス薬(アシクロビルなど)
- 細菌性内耳炎 → 抗生物質(アモキシシリン、セフェム系抗菌薬)
ステロイド療法
- 炎症を抑えるためにプレドニゾロンなどのステロイドを使用
- めまい症状を軽減する効果もある
抗めまい薬・利尿薬
- 抗めまい薬(ベタヒスチン) → 内耳の血流を改善
- 利尿薬(アセタゾラミド) → 内リンパのむくみを減少
2. 生活習慣の改善
安静とストレス管理
- 急性期は安静にし、めまいを悪化させない
- 強い光や音の刺激を避ける
食生活の見直し
- 塩分摂取を控え、内耳のむくみを防ぐ
- ビタミンB群(特にB12)が内耳の神経保護に有効
3. 手術療法(重症例)
- 炎症が 慢性化し、難聴が進行する場合は外科的治療を検討
- 鼓室ドレナージ手術 などが選択される
まとめ
内耳炎は、ウイルスや細菌感染が原因で発症し、めまいや難聴を引き起こす疾患です。特に、風邪や中耳炎の合併症として発症することが多いため、早期発見と適切な治療が重要です。症状が現れた際は、抗ウイルス薬や抗菌薬による治療を行い、安静にすることが推奨されます。さらに、塩分を控えた食生活やストレス管理が再発予防に効果的です。重症化する場合は手術が必要となることもあるため、専門医の診察を受けることが大切です。
FAQ
よくあるご質問
- Q
- どのような検査や診断を行っていますか?
- A
- 当院では、耳鼻咽喉科・内科・皮膚科領域の検査や診断方法を提供しています。
- Q
- 花粉症で毎年悩まされています。どうしたら症状が軽減されますか?
- A
- 症状が出てから治療を開始するよりも、花粉が飛ぶ前から薬を予防的に内服すると効果がいいとされ奨励されています。また、通年での治療になりますが、「舌下免疫療法」で症状の改善が期待できます。
- Q
- 自分(親)が受診したいのですが、その間子供の面倒を見てもらえますか?
- A
- 短時間であればスタッフが見ますので遠慮せずご相談ください。ただし処置や検査などで時間がかかると予想される場合や、お子さんが騒いだりしてスタッフが面倒をみれない場合は事故防止のため、他の病院で診察をお願いしたり、もしくはお子さんを他の方に預かっていただき、再度改めてご本人だけで来院をお願いすることもありますのでご了承ください。
- Q
- 予約は必要ですか?
- A
- お電話または予約システムよりご予約下さい。