乾癬とは？
乾癬の概要
乾癬（かんせん）は、皮膚のターンオーバーが異常に早まり、赤い発疹（紅斑）と銀白色のフケのような鱗屑（りんせつ）ができる慢性皮膚疾患です。自己免疫の異常が関与していると考えられ、感染症ではなく他人にうつることはありません。
乾癬の主な症状
- 赤く盛り上がった発疹（紅斑）
- 発疹の上にできる銀白色の皮膚片（鱗屑）
- かゆみを伴うことがある
- 関節の痛み（乾癬性関節炎を伴う場合）
乾癬の種類と特徴
1. 尋常性乾癬（最も一般的）
- 体の各部に赤い発疹と鱗屑が現れる
- かゆみを伴うことがある
2. 滴状乾癬
- 小さな発疹が体中に多数できる
- 風邪や扁桃炎の後に発症することがある
3. 膿疱性乾癬
- 皮膚に膿を伴う水疱ができる
- 重症化すると発熱や倦怠感を伴う
4. 乾癬性関節炎
- 皮膚症状に加えて関節痛や腫れを伴う
- 関節リウマチと似た症状を示す
乾癬の原因とリスク要因
原因
乾癬の原因は完全には解明されていませんが、以下の要因が関与していると考えられています。
- 自己免疫異常：免疫システムの過剰反応によって皮膚のターンオーバーが異常に活性化
- 遺伝的要因：家族に乾癬の人がいると発症リスクが高まる
- 環境要因：ストレス、寒冷気候、感染症が発症や悪化の引き金になる
リスク要因
- 喫煙や飲酒
- 肥満
- ストレス
- 特定の薬剤（降圧薬、リチウム、抗マラリア薬など）
乾癬の治療方法
1. 外用療法
- ステロイド外用薬：炎症を抑える
- ビタミンD3外用薬：皮膚のターンオーバーを正常化する
2. 光線療法（紫外線治療）
- PUVA療法：紫外線A波と光感受性物質を用いた治療
- ナローバンドUVB療法：特定波長の紫外線を照射
3. 内服療法
- 免疫抑制剤（シクロスポリンなど）
- 生物学的製剤（抗TNF-α、IL-17阻害薬など）
乾癬の予防策
1. 生活習慣の改善
- バランスの取れた食事を摂る
- アルコールや喫煙を控える
- ストレスを軽減する（リラクゼーションや運動）
2. 皮膚の保湿を徹底
- 乾燥を防ぐために保湿剤を使用
- 入浴後すぐに保湿を行う
3. 適切なスキンケア
- 刺激の少ない石けんを使用
- 過度な洗浄や摩擦を避ける
まとめ
- 乾癬は自己免疫異常が関与する慢性皮膚疾患で、感染症ではない
- 尋常性乾癬、滴状乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性関節炎などの種類がある
- 治療には外用薬、光線療法、内服療法がある
- 生活習慣の改善やスキンケアが予防と症状のコントロールに重要
乾癬の症状が続く場合は、早めに皮膚科専門医に相談し、適切な治療を受けることをおすすめします。
FAQ
よくあるご質問
- Q
- どのような検査や診断を行っていますか？
- A
- 当院では、耳鼻咽喉科・内科・皮膚科領域の検査や診断方法を提供しています。
- Q
- 花粉症で毎年悩まされています。どうしたら症状が軽減されますか？
- A
- 症状が出てから治療を開始するよりも、花粉が飛ぶ前から薬を予防的に内服すると効果がいいとされ奨励されています。また、通年での治療になりますが、「舌下免疫療法」で症状の改善が期待できます。
- Q
- 自分(親)が受診したいのですが、その間子供の面倒を見てもらえますか？
- A
- 短時間であればスタッフが見ますので遠慮せずご相談ください。ただし処置や検査などで時間がかかると予想される場合や、お子さんが騒いだりしてスタッフが面倒をみれない場合は事故防止のため、他の病院で診察をお願いしたり、もしくはお子さんを他の方に預かっていただき、再度改めてご本人だけで来院をお願いすることもありますのでご了承ください。
- Q
- 予約は必要ですか？
- A
- お電話または予約システムよりご予約下さい。