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ふくろうの森クリニック
院長 山田正人
2026.03.30
脂漏性皮膚炎とは、頭皮や顔など皮脂の多い部分によく起こる皮膚の炎症です。
脂漏性皮膚炎の治療には、一般的に抗真菌薬やステロイド外用薬を使います。予防や対策には薬に加えて、薬用シャンプーや生活習慣の改善も大切です。
大人になってから脂漏性皮膚炎を発症すると慢性化しやすいため、早めの治療をおすすめします。「脂漏性皮膚炎かも」と思ったら、早めに皮膚科を受診しましょう。
当院でも脂漏性皮膚炎の治療を承っています。
この記事では、脂漏性皮膚炎の治し方と日頃から対策・改善する方法について解説しています。
目次
脂漏性皮膚炎の治療に使う薬

脂漏性皮膚炎の治療には外用治療が主体です。、治療には、主に抗真菌薬やステロイド外用薬を使います(※1)。治療に使う薬と効果をそれぞれまとめました。
| 抗真菌薬 | マラセチア菌の増殖を抑える |
| ステロイド外用薬 | 皮膚の炎症を抑える脂漏性皮膚炎では、弱めのステロイドを使うことが多い |
| 保湿剤 | 皮膚のバリア機能を保つ |
| 内服薬(抗ヒスタミン薬) | かゆみを抑える |
※外用治療が主体となります。
抗真菌薬
抗真菌薬は、脂漏性皮膚炎の治療によく使われている薬です。
脂漏性皮膚炎には、マラセチア菌が関わっていることがわかっています。
マラセチア菌とは皮脂を分解して増殖する、常在菌の一種です。マラセチア菌が皮脂を分解すると炎症を引き起こす物質を出し、頭皮のフケや皮膚の赤みを引き起こします。
抗真菌薬はマラセチア菌の増殖を抑えて、脂漏性皮膚炎を改善します(※2)。
ステロイド外用薬
脂漏性皮膚炎を発症すると、皮膚に赤みやかゆみが起こります。ステロイド外用薬には抗炎症作用があり、患部の炎症を鎮めることで脂漏性皮膚炎の症状を改善します。
ステロイド外用薬は強さによって弱い(weak)〜最も強い(strongest)の5種類に分けられ、一般的に脂漏性皮膚炎では作用が穏やかなステロイドを使用します(※1)。
ステロイド外用薬はアトピー性皮膚炎や湿疹など、脂漏性皮膚炎以外の皮膚症状にも広く使われています。
保湿剤
マラセチア菌や炎症を抑えるだけでなく、保湿によるスキンケアで皮膚を乾燥から防ぐことも大切です。
脂漏性皮膚炎は、夏よりも乾燥しやすい冬に悪化することが分かっています。皮膚が乾燥するとバリア機能が低下するため、保湿して皮膚を守りましょう。
スプレーやローションタイプの保湿剤を使うと、保湿剤を塗りにくい頭皮も簡単に保湿できます。
内服薬(抗アレルギー薬、抗ヒスタミン薬など)
脂漏性皮膚炎には外用薬をメインに使いますが、かゆみが強い場合はまれに内服薬も使うことがあります。
抗アレルギー薬、抗ヒスタミン薬は、脂漏性皮膚炎によるかゆみを抑えます。
(※1 参考)あたらしい皮膚科学 第3版 7章 湿疹・皮膚炎「2.脂漏性皮膚炎」
(※2 参考)脂漏性皮膚炎ー臨床症状と各種外用剤の治療効果ー
薬以外で脂漏性皮膚炎を予防・改善する方法

脂漏性皮膚炎を予防・改善するには、薬だけでなく日頃のケアや生活習慣も大切です。薬を除く、脂漏性皮膚炎の治し方を4点解説します。
- 薬用シャンプーを使う
- 顔や頭皮を適切な方法で洗う
- 脂っこい食事を避け、バランスのいい食生活を心がける
- ストレス・睡眠不足を避ける
薬用シャンプーを使う
脂漏性皮膚炎には薬用シャンプーもおすすめです。
抗真菌薬「ミコナゾール硝酸塩」は、脂漏性皮膚炎の原因となるマラセチア菌の増殖を抑えます(※1)。ミコナゾール硝酸塩を配合した薬用シャンプーは、ドラッグストアや薬局で医薬部外品として販売されています。
顔や頭皮を適切な方法で洗う
マラセチア菌は皮脂により増殖するため、脂漏性皮膚炎を防ぐには日頃のケアで皮脂を十分洗い流す必要があります。顔や頭皮を適切に洗い、清潔に保ちましょう。
脂漏性皮膚炎を予防するための洗い方(※2)
- 頭皮や体は、できれば1日に1回洗う
- 強くこすると皮膚を傷つけて炎症が強くなるため、丁寧にやさしく洗う
- 頭皮の洗いすぎもフケの原因になるため、低刺激性のシャンプーを使う
脂っこい食事を避け、バランスのいい食生活を心がける
脂質を多く摂りすぎると皮脂の分泌も増えてしまうため、脂っこい食事は避けましょう。
また、脂漏性皮膚炎にはビタミン代謝が関わっていると考えられています。
日頃の食事でビタミンB2やビタミンB6を意識して摂りましょう。ビタミンB2は魚介類やレバー、乳製品、ビタミンB6はマグロやカツオ、玄米に多く含まれています(※3,4)。
ストレス・睡眠不足を避ける
ストレスや睡眠不足は、脂漏性皮膚炎の悪化につながります。
転勤や残業など仕事のストレス、過労を避けて規則正しい生活を心がけ、十分な睡眠をとりましょう。
(※1 参考)フケ症に対するミコナゾール硝酸塩配合リンスの有用性の検討ー基剤を対照とした二重盲検比較試験ー|清 佳浩ほか, Jpn J Med Mycol 52:229-237, 2011
(※2 参考)フケ症 – 脂漏性皮膚炎はありふれた病気です|埼玉県皮膚科医会
(※3 参考)健康長寿ネット「ビタミンB6/B12の働きと1日の摂取量」|公益財団法人 長寿化学振興財団
(※4 参考)健康長寿ネット「ビタミンB2の働きと1日の摂取量」|公益財団法人 長寿化学振興財団
当院でも脂漏性皮膚炎の治療を承っています

今回は脂漏性皮膚炎の治し方について解説しました。
脂漏性皮膚炎は、大人になってから発症すると慢性化しやすい病気です。脂漏性皮膚炎と似ている病気も多いため、お悩みの方は自己判断せず皮膚科を受診しましょう。
皮膚科では医師が患部を診察した上で適切な薬を処方するため、安心して治療が受けられます。
ふくろうの森クリニックでは耳鼻咽喉科・内科・皮膚科の診療を受け付けています。
脂漏性皮膚炎の治療にも対応しております。
当クリニックは花小金井駅より徒歩5分の場所にあり、ネット予約も可能です。
「セルフケアをしても、頭皮のフケがなかなか減らない」
「脂漏性皮膚炎を治したい」
このような方はぜひ、一度当院へご相談ください。
皮膚の状態や部位に合わせて、医師が適切な薬を処方します。
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