当院のコラムは全て
医師が監修しております。

ふくろうの森クリニック
院長 山田正人
2025.09.19

アレルギーの症状は、鼻や皮膚、目など全身に起こります。
病院で治療したくても、何科を受診すればいいのかわからない方もいるかもしれません。
年齢やアレルギーの症状によって、おすすめの診療科は異なります。
自分に合った病院を選ぶと、スムーズに治療を受けられるでしょう。
この記事では、アレルギーの治療に対応している診療科について解説します。
「アレルギーの治療で病院を受診したい」
「アレルギー検査を受けたいけれど、何科を受診したらいいかわからない」
このような方は、ぜひ最後までお読みください。

目次
アレルギーの症状によって、最適な診療科は異なる

アレルギーの症状は、鼻水や皮膚のかゆみ、目のかゆみなど多岐にわたります。
鼻水、くしゃみは耳鼻科、皮膚のかゆみは皮膚科といったように、症状に合った診療科を受診しましょう。
アレルギーは、特定の異物(花粉やハウスダストなど)に対して免疫が過剰にはたらくために発症します。
免疫は本来、体を守るための機能です。しかし、過剰にはたらくと体内で異常を起こし、さまざまなアレルギー症状を引き起こします。
アレルギー症状として代表的なものをまとめました(※1)。
- アレルギー性鼻炎
- アトピー性皮膚炎
- アレルギー性結膜炎
- ぜん息
- 食物アレルギー
- 花粉症
患者さんによっては、複数の症状を合併する場合もあります。
(※1 参考)アレルギーとは|アレルギーポータル
アレルギー検査・治療に対応しているのは何科?

次の診療科がアレルギーの検査・治療に対応しています。
- 内科
- 小児科
- 耳鼻科・耳鼻咽喉科
- 眼科
- アレルギー科
なお当院は、耳鼻咽喉科・内科・皮膚科の治療に対応しています。
アレルギーの検査・治療も承りますので、どの病院を受診するか悩んだらお気軽にご相談ください。
内科
内科とは、風邪や腹痛など体の不調を診療しているところです。
主に薬物治療や生活指導によって病気を治療します。
内科でもアレルギーの治療に対応しています。
かかりつけの内科があれば、そちらでアレルギーの相談をするといいでしょう。
複数の症状がありどの診療科にかかればいいかわからない場合、風邪とアレルギー症状の区別がつかない場合も、まず内科の受診がおすすめです。
小児科
小児科では子どもの病気を診察しています。
かつて小児科の対象年齢は中学生まででしたが、現在は成人になるまでの患者さんに対応しています(※1)。
子どものアレルギーにお悩みの方は、小児科がおすすめです。
内科と同様に、かかりつけの病院があればまずそちらへ相談してみましょう。
(※1 参考)小児科医は子ども達が成人するまで見守ります|日本小児科学会
耳鼻科・耳鼻咽喉科
耳や鼻、咽喉(のど)を専門とする診療科です。
薬の処方に加えてネブライザー(薬の吸入)、手術に対応しています。
アレルギー症状のうち、特にくしゃみや鼻水、鼻づまりの症状が目立つ場合は耳鼻科・耳鼻咽喉科を受診するとよいでしょう。
眼科
眼科は目を専門とする診療科です。
目を診察して、診断や薬の処方を行います。
目の充血や目やに、異物感、目のかゆみ・痛みに悩んでいる場合は眼科がおすすめです。
目に起きるいろいろなアレルギー疾患を総称して、アレルギー性結膜炎といいます(※1)。
眼科では目薬による治療に加え、アレルギー結膜炎と似た疾患(ウイルス性結膜炎、細菌性結膜炎、クラミジアなど)の鑑別も行います。
(※1 参考)アレルギー性結膜炎|日本眼科学会
アレルギー科
アレルギー科では、アレルギーを専門とする医師が診療を行います。
内科や小児科、耳鼻科、皮膚科、眼科、基礎免疫学を専攻する医師がアレルギー専門医として活躍しています。
アレルギー科の医師はアレルギーの病態や治療をより詳しく学んでいるため、より幅広いアプローチが可能です。
アレルギーに対する特殊な検査や治療を、安全に行える技術を持っています。
アレルギーに詳しい医師に診てもらいたい場合や、重度のアレルギー疾患を持っており他の診療科で治療が難しい場合は、アレルギー科を受診するとよいでしょう。
(※1 参考)アレルギー科の魅力|日本アレルギー学会
アレルギーの主な治療方法

アレルギーの主な治療方法は、次の3つです。
- 薬物治療
- 舌下免疫療法
- 手術
症状や診療科により、治療は異なります。
薬物治療
薬でアレルギーの症状を抑える方法です。
症状ごとによく処方される薬をまとめました(※1~5)。
症状 | 治療薬の一例 |
アレルギー性鼻炎、花粉症 | 抗アレルギー薬ステロイド点鼻用血管収縮薬生物学的製剤など |
アトピー性皮膚炎 | ステロイド保湿剤タクロリムス抗アレルギー薬生物学的製剤など |
アレルギー性結膜炎 | ステロイド点眼薬抗アレルギー点眼薬 |
ぜん息 | 吸入ステロイド薬気管支拡張薬など |
食物アレルギー | アドレナリン自己注射薬 |
薬物治療は症状を抑えるために有効ですが、あくまでアレルギーによる症状をコントロールするための対症療法です。
アレルギーを根本から治療するわけではないので、注意しましょう。
(※1 参考)2021年版 アレルギー性鼻炎ガイド|アレルギーポータル
(※2 参考)アトピー性皮膚炎|アレルギーポータル
(※3 参考)アレルギー性結膜炎|日本眼科学会
(※4 参考)成人気管支喘息診療のミニマムエッセンス|日本医師会
(※5 参考)「アレルギーについて」食物アレルギー|アレルギーポータル
舌下免疫療法

舌下免疫療法とは、アレルゲンの抗原エキスを舌下から摂取して、アレルギー反応を少しずつ弱めていく方法です。
治療を3年以上継続する必要がありますが、アレルギーの根本的な治療が見込めます。
舌下免疫療法 | 治療方法の詳細 |
投与方法 | 薬剤を舌下投与し、1分程度保持した後に飲み込む |
実施場所 | 初回は医療機関で実施、以降は自宅で投与 |
投与頻度 | 1日1回 |
治療期間 | 3年以上の長期継続が推奨 |
適応年齢 | 原則5歳以上が対象※当院では6歳以上から開始可能 |
現在日本では、ダニアレルギーとスギ花粉症に対して舌下免疫療法が適用されています。
当院でも舌下免疫療法の治療に対応しています。
(※1 参考)アレルゲン免疫療法の手引き2025|日本アレルギー学会
手術
アレルギー性鼻炎が薬物療法で改善しない場合、手術により治療する場合があります。
手術は強い鼻づまり、くしゃみ、鼻水に対して適応となる治療法です。
手術では鼻の粘膜を切除して小さくし、アレルギー性鼻炎の症状を改善します(※1)。
最近ではレーザー手術により、外来でも治療できる方法が普及しています。
(※1 参考)2021年版 アレルギー性鼻炎ガイド|アレルギーポータル
当院でもアレルギーの検査・治療を承っています

今回はアレルギー疾患の治療に対応している診療科について解説しました。
アレルギーの症状はさまざまなものがあり、症状に合った診療科を選ぶことが大切です。
かかりつけの病院がある場合は、まずそちらに相談してみましょう。
ふくろうの森クリニックでは耳鼻咽喉科・内科・皮膚科の診療を受け付けています。
花小金井駅より徒歩5分の場所にあり、ネット予約も可能です。
アレルギーの検査・治療にも対応しており、薬物治療のほか舌下免疫療法も承っています。
「アレルギーを改善したいけど、どの病院へ行ったらいいかわからない」
「アレルギーを根本から治療したい」
このような方はぜひ、一度当院へご相談ください。
症状や検査の結果、患者さまのニーズを通して、医師が最適な治療をご提案します。

コラムを探す
おすすめのコラム
投稿がありません。
人気のコラム
コラムを探す